今年の菊花賞はいつも通りのスローペースではあったが、先行勢の入れ替わりが非常に激しい見ごたえのあるレースだった。結果的には先行勢は全滅。絶妙なタイミングで位置を上げていった馬たちが上位に来た。かなり難解な展開だったと思うが、上位に来た騎手の腕が光った。
本命のメイショウタバルは展開不向きの大敗。スタートはそこそこだったものの恐らく最初から出していくと制御が効かなくなるので控える競馬に。だが結局スローペースになったのを見るや否や先手を取る競馬になったが、結果的にさらにノーブルスカイにハナを取られるちぐはぐな競馬になってしまった。これは浜中騎手が悪いのではなく、先行馬にとってはかなり難しい展開になった上に馬の幼さも影響した。まだG1級じゃないので、古馬G2,G3で雨が降った時に狙いたい。大人になって折り合いがついたとき、面白い存在になりそう。
対抗のダノンデサイルもかなり難しい展開になってしまった。スタートが良くかなりの好位置に最初はつけることが出来たが、先行勢がどんどん入れ替わっていく過程で前にいたエコロヴァルツが下がってきてしまい、それに押し込まれる形で最終的には後方からの競馬となってしまった。内枠が悪い方に出たなという感じで、最後は良い脚を使っていることを考えるとやはり実力はある。馬体がかなり増えていたのも少し影響があったのかもしれない。能力的には古馬と引けを取らないものを持っているので、ジャスティンミラノが怪我をした今、この世代をけん引してほしい。狙い時は左回り中距離。
3番手のアーバンシックは去年に引き続きルメール騎手の神騎乗。この馬自身、夏を越してかなりの成長をしてきたとはいえ10日競馬で結果を残すことが出来るような馬ではないことは確か。折り合いもあまり安定しない馬のはずなのに、途中から位置を上げても暴走させないルメール騎手の手腕が光った。ただこの馬はルメール騎手が乗っていないと結果を出すことが出来ないように感じる。こういうタイプは結構いるのだが、これからこの馬を狙う時はルメール騎手が乗っているとき。ルメールが足りねえ、、、。
4番手のミスタージーティーはいつもとは違う前での競馬をしたものの、それが裏目に出て展開不利になってしまった。能力はありそうな馬なのだが難しいところがあり、中々花開かない。矢作先生が今後この馬をどう変えていくのか、それ次第ではどこかのタイミングで覚醒してもおかしくないのではと思っている。
5番手のコスモキュランダは、いつもよりも全然折り合いがついておらず捲るタイミングも登り坂と中々厳しい競馬に。距離が長かったという認識。ベストは右回りで時計がかかる中距離か。G1なら父アルアインも勝っている大阪杯かなと。あとは中山のG2,G3に出てきたら問答無用で買い。
今年の牡馬クラシックは3頭で分け合う形に。残念ながらジャスティンミラノは怪我でしばらく休養になるので、ダービー馬ダノンデサイルと菊花賞馬アーバンシックで世代を牽引してほしい。ただ、何となくアーバンシックはちょっと難しいかなという気がしている。やはりルメールが足りない。これに尽きる。あと今後面白そうなのはショウナンラプンタ。古馬になって成長した後にG1でも好走できるかも。