【スプリンターズS2023】復活を期待してあの馬をS評価/全頭診断

前走のキーンランドCは、荒れた内側を避けることが出来たとはいえ、先行馬が上位を占める展開を差して圧勝しており、非常に強い内容だった。状態もまだまだ仕上げ切ってない中での走りとしては素晴らしいものであり、やはり実力はG1級のものを持っていると感じた。

去年のスプリンターズSは、外々を周る競馬で消耗してしまい坂でかなり失速したが、今年は最内枠を引くことが出来たのでその心配はない。ただ、馬群をさばくのがうまい馬とはいえ「前が壁」になる可能性があるのは気になるところ。ロスを省いたとしても坂が苦手なのは変わりないので、そこでもたつくとかなりのロスになってしまう。人気もあることを考えると頭で買うのは怖い。安定感はあるので紐としては押さえておく必要はある。

前走のセントウルSは、スローペースで単騎逃げが出来たことが最大の好走要因であり、評価のし過ぎは禁物。ただ、以前の出足の速さが富田騎手のおかげで戻ってきたのを感じた。

この馬にとっては偶数番の内枠という最高の枠を引くことが出来たと思う。陣営のコメント通り行き切る競馬をしてくるはず。ただ、ジャスパークローネ陣営も積極策をにおわせる発言をしており、ハナ争いが激化することは容易に想像できる。そうなるとこの馬の勝ちパターンである単騎逃げは難しいと感じる。

前走のセントウルSは前に行くと陣営は発言していたが、スタートで躓いて後ろからの競馬になってしまった。ただ、最後はしっかりと伸びてきており、復活の気配を感じるレースだった。トライアル仕上げだったことを思えば上々の内容。

前走の内容を鑑みるに、状態はかなり上向いてきていることが予想される。今回しっかりとスタートを成功させれば好走の可能性は大いにあると感じる。3歳でスプリンターズSを勝利した馬だが、血統的には晩成傾向であり、まだまだ枯れていないはず。怪我以降で言えば今回が一番期待できると思う。

前走のキーンランドCは、完全に前有利の展開でほとんど最後方かつ荒れた内を選択した結果の大敗。状態も完全に叩き仕上げだったので、度外視で問題ない。

使うごとに良化してくるタイプの馬なので、今回は状態面的にかなり上向いてきていると思う。また、得意の内枠に入ることが出来たので、この馬の武器である「馬群をさばく力」と「はまれば強い末脚」を存分に発揮できる条件が揃ったと思う。ただ、コース形態上この馬の位置から勝ち切るのは至難の業だと思うので、紐で要警戒な1頭。

前走のキーンランドCは、珍しくスタートが決まらず後方からの競馬になり、そのまま見せ場なく大敗という内容だった。末脚を活かす競馬では持ち味が活かせないし、そもそも状態も整っておらず、馬場も合わなかった。度外視で問題ない。

去年2着に来ている舞台ではあるが、本来は高速馬場が苦手なタイプ。ただ、長く脚を使うような展開であればこの馬でもやれる可能性はあると思う。今回はペースが速くなる可能性が高く、スパートを速めにかけるロンスパ戦になると思う。そうなった時はこの馬の粘り強さが活きてくるはず。紐として警戒している。

前走の北九州記念は、初のスプリント戦ながら重賞でいきなり2着と適性の高さを示すことが出来たと思う。勝ち馬は楽に逃げていただけなので、実力の差はそこまで無いと思う。

スプリント2戦目でいきなりG1出場はどうしても敷居が高いと感じている。重賞未勝利馬を川田騎手が鞍上とはいえ人気で買えるかと言われると妙味的に厳しい。来年が楽しみな1頭として見送っても良いと考える。

前走のアイビスSDは、新潟千直に対する非常に高い適性と、内枠ながらスムーズに外に出して展開を利に付ける石川騎手の好騎乗によって勝てた。やはりアイビスSDでは侮れないなという印象。

新潟千直では信頼できるが、スプリントG1には明らかに格が足りていない印象。恐らく末脚に賭ける競馬になると思うが、このメンバー相手に差して馬券内という想像はしづらい。

前走の安田記念は、そもそも距離が長いし、スタートも失敗すると良いところがまったくない競馬になってしまった。この馬の良さがまったく出ていなかったので、度外視で問題ない。

今回はまた新たな馬具を装着しての出走ということで、陣営の必至な試行錯誤が伺える。追い切りもいつもより落ち着いている印象で、安田記念の時よりは状態が良さそう。休み明けで出走できるのも良い。ただ、やはりG1で自分のしたい競馬がしづらい環境となると、いつもの気性難が出てしまうし、そもそも中山は合わないと思う。スター性である程度人気してくると思うが、信頼はできない。

前走のセントウルSは、いつものこの馬とは違って後ろから末脚を活かす競馬をしての2着。脚を持っていることは分かったが、それでも先行した方がパフォーマンスは上がりそうな印象を受けた。

普通に考えればまた先行に戻してきそうな気がするが、典さんのすることは全く予想できない。さすがに前走のように後方から差せるようなメンバーではないし、舞台も差し向きではないことは明らか。先行してくれれば前走に引き続き面白い一頭だとは思う。ただ、阪神内回り専用機のイメージがどうしてもあるため、この舞台においてはそこまで評価していない。

前走のCBC賞は、いつものこの馬の競馬が出来ていたと思うが、直線で突然失速。斤量が堪えたのか、はたまた暑さにやられてしまったのか、原因は不明だが、いつものこの馬のコンディションではなかったということで度外視で問題ないと判断している。

今回は、前走よりも斤量が軽く、尚且つ気温もそれほど高くならないはず。ママコチャと同じく重賞未勝利馬ではあるが、この馬は1200実績が豊富で、G1でも通用する時計も持っているので、いきなりここで激走してきてもおかしくはない。キミワクイーンに勝ち、ナムラクレアやファストフォースと肉薄したこともあるこの馬であれば、かなり期待できると思う。

前走のキーンランドCは、得意の洋芝で尚且つしっかりと脚を溜めることが出来ていたにもかかわらず6着という内容。得意の条件でこの内容であれば、重賞を勝てるほどの馬ではないと感じた。

今回はこの馬には向かない高速馬場で尚且つ実力もこの馬より格上が揃っている。それを考えるとさすがに馬券内は厳しい印象。

前走のセントウルSは、終始かかりっぱなしといった内容で、走ることを既に嫌がっているような素振りさえ見られた。

前走の内容を見るに、まだまだスランプは続くなといった印象。レースで走ること自体がもう嫌になっている可能性はあり、そうなっているともう狙えない。

前走の北九州記念は、抜群のスタートで外枠からハナを奪い、そのまま押し切るといった内容だった。内前有利の馬場を存分に活かし、尚且つ楽に逃げることが出来たというのもあったのでかなり展開に助けられた部分はあると思う。

テンのスピードで言えばこの馬がメンバートップだと思うが、内にテンの速さが戻りつつあるテイエムスパーダがいるのがかなり厄介。どちらの陣営とも積極策をにおわせており、この馬がハナを取ろうと思うとかなり脚を使う可能性が高い。この馬の好走パターンは前有利馬場で尚且つ楽に逃げることが出来た時なので、今回はそれが難しいと思う。