【ジャパンカップ2022】異次元の末脚は東京競馬場でも生きる/全頭診断

全頭診断

11月27日(日)に東京競馬場で行われるG1・ジャパンカップの全頭診断をしていきます!

全頭診断は推馬代表のpeaseさんに担当して頂いております、是非予想の参考にご覧ください。

それでは早速1頭ずつ詳細に診断していきます!

全頭診断

pease

今回のJCは先週の馬場を見る限り、例年よりも差しが決まるようになると考えています。なので、内枠先行馬だからといって評価を大きく上がる必要はないと見ています。それよりも大事なのはやはり上り上位の脚を使えるのかという点です。そこを重視して評価をしています。

S評価:1頭
A評価:2頭
B評価:4頭
C評価:その他

1枠1番 シムカミル 評価:C

見解

前走はニエル賞を逃げて押し切って勝利しています。逃げて結果を出しているタイプの馬なので最内枠はこの枠はかなり向くと感じています。

ただドウドュースが惨敗するような馬場のニエル賞で強い競馬をしているあたり、ゴリゴリの欧州馬という感じの適性だと感じますね。また、逃げ馬ではあるものの日本の逃げ先行馬相手にハナ争いで勝てるとは思えません。

1枠2番 オネスト 評価:C

見解

パリ大賞典1着馬ですね。恐らく今回の海外馬の中ではリーダー格なのかなと思っています。フランケル産駒ということで日本でも好走馬が多い血統なのが他の海外馬に比べて魅力的ですよね。フランケル産駒はソウルスターリングやモズカッチャン、グレナディアガーズなど、日本の芝G1でも好走実績があります。また、陣営が重馬場が苦手だということを公言しており、血統面でも適性的にも案外日本の馬場に適応できる可能性はあると思っています。

一番はルメール騎手を用意してきたところですね。それだけで陣営がかなり本気ということが分かります。本気で賞金+ボーナスを狙ってきてますね。

ただやはり日本の上位勢に対抗できるほどの瞬発力はありません。勝ち切ることはかなり難しいと思います。買うとしたら紐として抑えておくというイメージです。

2枠3番 ヴェルトライゼンデ 評価:A

見解

前走のオールカマーは圧倒的内有利の馬場で外を周る競馬をしたことが敗因です。復帰明けの鳴尾記念でジェラルディーナを完封している実績もあるので、評価を下げる必要はないでしょう。能力は紛れもなくG1級の一頭でしょう。

今回レーン騎手に戻るのが一番大きいですね。内から馬群をさばく技術が世界トップクラスのレーン騎手と、馬群をさばく器用さが武器のこの馬はベストな組み合わせだと思います。また、JCは基本的に上りが速くても33.5には収まるレースです。この馬は天皇賞秋のような究極の上り勝負には対応できないので、東京コースとはいえどまだ対応できると思います。

内枠に入れたのも非常に良かったです。この枠からだと立ち回りのうまさを活かせると思います。日本ダービーで3着になっている実績もある馬です。非常に楽しみな一頭ですね。

懸念点はやはり小回りの競馬場の方が向くタイプということです。有馬記念とかの方が向きそうな印象ですね。

2枠4番 トラストケンシン 評価:C

見解

前走のオクトーバーSは特に不利になるようなこともなかったですが、まったく見せ場がありませんでした。重賞で実績がある馬ではありませんし、そのレベルの馬ではないです。さすがに厳しいでしょう。

3枠5番 グランドグローリー 評価:C

見解

去年のジャパンカップで5着、凱旋門賞でも5着と高いレベルでオールラウンダーな馬ですね。去年のジャパンカップでは上り2位の脚も使えており、そこそこの瞬発力があるのは魅力的です。

メンバーが揃っていないとはいえ、ここで馬券に来れるほどの瞬発力は無いと感じています。また、去年のジャパンカップで上り2位の脚を使えたのはスムーズに馬場の良いところを追えたCデムーロ騎手の好騎乗があったからです。今回も同じような脚を使うためにはかなり向いた状況にならなければならず、それに賭けるのは無謀かなと感じています。

3枠6番 ヴェラアズール 評価:S

見解

前走の京都大賞典はいつも通り位置取りが悪い競馬になりましたが、完璧な競馬をしたボッケリーニを余裕でちぎる異次元の末脚を見せてくれました。休み明けで状態が万全でない中であの競馬が出来たのは本当に凄いですね。これはG1勝てる素質がありそうだと直感で感じました。

末脚が活きる長い直線の東京競馬場に変わるのはこの馬にとって好都合ですね。また、ムーア騎手に乗り替わるのも非常に魅力的です。エイシンフラッシュ産駒が最も得意とするスローからの末脚勝負になれば間違いなく上位に来れる存在だと思います。

懸念点はやはりエイシンフラッシュ産駒ということでしょう。G1では通用しない傾向にあります。また、前内前有利になった時に届かない可能性があります。先週の傾向的にある程度差しも効いていますので、例年のJCよりも後ろから届きやすい馬場になっていると思いますが、展開に大きく影響されるタイプである以上大きく負ける可能性もあると考えています。

4枠7番 テュネス 評価:C

見解

去年の凱旋門賞馬トルカータータッソの半弟です。元々馬場が重いドイツの競馬場で結果を残している馬で、その中でも不良馬場の方が結果を出してきています。そういう馬なので、日本の馬場には適性が無いと思います。ここで狙う要素は特にありません。

4枠8番 デアリングタクト 評価:B

見解

前走のエリザベス女王杯は外枠圧倒的有利な馬場で内枠を引いてしまったのが厳しかったです。蓋をされて馬場の良いところに出すこともできませんでした。

今回はオークス、JCで好走した舞台です。真ん中の枠も引けましたし、ある程度伸びるところを通ることが出来ると思います。持っている脚はいまだ上位ですし、3歳の時と比べて位置を上げる競馬が出来るようにもなっています。ここで完全復活は全然あり得ると感じています。伝説のJCから2年、コントレイルもこのレースを勝ちました。果たしてこの馬が続けるのか、非常に楽しみです。

懸念点はやはり中一週ということでしょう。大きなけがをした馬でもあるので尚更心配です。ただ調教を見た感じ状態は問題ないように思えました。案外力を出してくる可能性があり、まだまだ見限れないかなと感じています。

5枠9番 ユニコーンライオン 評価:C

見解

前走の福島記念は最も重い斤量を背負いながらもハナを奪って逃げることが出来たのが勝因だと思います。この馬は上りがかかって直線が短いコースで逃げることが出来た場合に粘り強さを発揮するタイプです。今回の東京2400mという舞台はこの馬の持ち味が発揮できない舞台だと思いますので、狙う必要はないと感じています。

5枠10番 ハーツイストワール 評価:C

見解

前走のアルゼンチン共和国杯ではキングオブドラゴンの影響を受けたものの、すぐにバランスを立て直すことが出来た武騎手の好騎乗が好走要因だと思います。ブレークアップとの差は通った馬場の差だけでしょう。負けたことで評価を下げる必要はないかなと感じています。東京2400mは非常に得意な舞台なので、今回は実力をしっかりと発揮できると思います。

とはいえこのメンバー相手に通用する実力は持っていないですね。ものすごく頑張って5着が関の山かなと思います。

6枠11番 カラテ 評価:C

見解

前走の天皇賞秋はパンサラッサ以外はかなりのスローだったこともあり、32秒台の脚を使わないと好走できないような展開になってしまいましたね。この馬の持ち味はどちらかというと長く良い脚を使えることなので、この馬向きの展開になりませんでした。その中でも6着に来れたのはかなり頑張ったなと感じています。

最近は少しズブいところが出てきており、元々の主戦場だったマイルではおいて行かれることが多かったので、2400mくらいならギリギリ大丈夫かなと思っています。スタミナもありますしね。いつもより前に行ける可能性もあると思っています。

ただペースが遅くなったことで上り3F勝負になると切れ負けする可能性が高いです。タフな持続力勝負になってほしいところです。また、調教後馬体重が550キロと約20キロ増えているのがかなり気になりますね。当日のパドック、返し馬をしっかりと見る必要がありますね。

個人的にはG1の舞台では前走の着順が精一杯だと思います。

6枠12番 シャドウディーヴァ 評価:C

見解

前走の府中牝馬Sは上り2位の末脚を使ってはいるものの、さすがに位置取りが後ろ過ぎましたね。ただ6歳ではあるものの上りの脚はまだ使えるなという印象を持ちました。

とはいえピークアウトしているのは事実で、全盛期でもG1で好走したことが無いのにここで急に好走できるとは思えない。転乗りもマイナスですし、特に狙う材料が無いかなと思います。

7枠13番 テーオーロイヤル 評価:B

見解

前走のアルゼンチン共和国杯はキングオブドラゴンの影響で、伸びない内を走らされ、さらに併せ馬にもできないというかなり不利な状況になってしまいました。

アルゼンチン共和国杯組は基本JCの成績が悪いですが、斤量が減る馬に関しては例外です。前走前々走で人気が落ちるようであれば面白い一頭ですね。スタミナが活きる展開になれば買いたいですね。

とはいえメンバー的にやはり末脚勝負になる可能性が高いです。この馬向きのペースにはならないかなと思います。また、最近入れ込みと発汗が酷いです。これが落ち着いていない限り難しいかなと思います。

7枠14番 ダノンベルーガ 評価:B

見解

前走の天皇賞秋はイクイノックスに次ぐ上りのタイムを記録しています。イクイノックスが伸びる外を走っていたことを考えると、イクイノックスとの実力差はそこまで無いと思います。間違いなくこの馬もG1級の実力の持ち主でしょう。

上りの脚はヴェラアズールと同じくこのメンバー内では間違いなくトップを誇ります。それに加えて行こうと思えばヴェラアズールよりも前の位置を取れるところも魅力的です。展開に左右される要素が少ないですからね。斤量面でも有利なので、単純な追い比べれになればかなり面白いかなと思います。

ただ心配なのは距離とローテです。距離は日本ダービーで4着に来ていますが、最後はフラフラしながらゴールしています。ベストは2000mまでだと思います。また、ここではなく天皇賞秋メイチとして仕上げてきたので、前走よりパフォーマンスが落ちている可能性が高いです。以上のことを考えると勝つことは難しいのかなと思います。ただ、切ることはできないので、紐として抑えておくのが無難でしょう。

7枠15番 シャフリヤール 評価:A

見解

前走の天皇賞秋はパンサラッサ以外は超スローで、究極の上り勝負となってしまいました。上位に来たイクイノックスとダノンベルーガは32秒台の上りを使っており、斤量差もあってこの馬は対応できませんでしたね。これはこの馬が持っている瞬発力の限界でもあったのでしょうがなかったと思います。

かねてからJCをメイチと言ってきており、賞金面的もかなり本気で臨んで来ると思います。前走の2000mよりも2400mの方が向きますし、前走よりもしっかりと実力を発揮してくると思います。タフなレースでも33秒台半ばの上りレースも対応できるオールラウンダーな馬なので、一番人気とはいえ切ることはできないと思います。

懸念点はCデムーロ騎手ですね。東京コースの成績が悪いのがかなり気になっています。

8枠16番 リッジマン 評価:C

見解

芝から障害を経て地方競馬へ、そこからまた中央芝に復帰という非常に面白い経歴の馬ですね。さすがに実力的に好走は難しいですが、去年のヨシオ同様、マスコット的な意味で頑張ってほしいです。

8枠17番 ユーバーレーベン 評価:B

見解

前走の天皇賞秋は究極の上り勝負に対応できませんでした。イクイノックスの後ろに付けることが出来ましたが、簡単に離されてしまいましたね。

この馬の狙い目は勝利したオークスの時のように、前が潰れる展開になった時です。どちらかといえば長くタフな末脚を使えることが武器なので、スタミナが活きる展開になると面白いと思います。テーオーロイヤルが動いて行くようなレースになったら期待大です。また、この馬は叩き良化型であり、特に明け3戦目で力を発揮します。今回はその明け三戦目です。一番パフォーマンスを発揮できる状態が整ったと言えるでしょう。

懸念点はやはり展開待ちの馬だということです。後方からの馬が好走できるような展開にならないと来ることが出来ません。ただそういった展開になっても、同脚質のヴェラアズールほど強烈な脚を持っているわけでもないので、やはり勝ち切るのは難しいかなと考えています。紐として警戒です。

8枠18番 ボッケリーニ 評価:C

見解

前走の京都大賞典は得意のスローからの末脚勝負に持ち込むことが出来たのが好走要因ですね。普通なら勝てる競馬でしたが、勝ち馬のヴェラアズールが異次元でした。あれで負けたらしょうがないです。

いつも安定して馬券に来てくれる馬で、21戦で2回しか掲示板を外していないくらい安定感があります。実はG1未出走なんですよね。かなり意外でした。G2の目黒記念で斤量57.5を背負いながら他の馬をまったく相手にしない勝ちっぷりも見せていましたし、いきなり通用してもおかしくないです。

ただ大外がかなり嫌ですね。穴馬という枠を出ないので、内で立ち回って虎視眈々と狙う競馬をしたかったところです。浜中騎手というのもG1ではさすがに見劣りします。内枠なら気になりましたが、この枠であれば切って大丈夫と見ています。

終わりに

以上、ジャパンカップの全頭診断でした。是非予想の参考にしてください!

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