【マイルCS2023】久々の京都開催でも狙うはダイワメジャー亜種/全頭診断

全頭診断

11月19日(日)に京都競馬場で行われるG1・マイルCSの全頭診断をしていきます!

全頭診断は推馬代表のpeaseが担当しております。是非予想の参考にご覧ください。

それでは早速1頭ずつ詳細に診断していきます!

全頭診断

pease

久々の京都開催でのマイルCSですね。
今年は金土に雨が降ることで、コース替わり週とはいえ多少時計のかかる馬場になりそうです。

S評価:1頭
A評価:2頭
B評価:4頭
C評価:その他

1枠1番 ソウルラッシュ 評価:A

前走:京成杯AH2人気1着
59キロの斤量を背負いながらではあったが、スムーズに前目の位置を取り、最後は2着馬との競り合いを制しての勝利。この斤量であの競馬が出来るあたり実力は抜けていた。条件さえ合えばG1級の馬であることは間違いない。

今回はコース替わりとはいえ、連日の開催と金土の雨である程度時計がかかるであろう馬場になるのは好材料。他馬が走りづらい馬場になればなるほどこの馬にプラス。モレイラ騎手を確保したのも、間隔をあけるために京成杯AHを使ってきたのも、全てこのレースへの本気度の高さがうかがえる。G1に3回出走しているが、阪神とはいえ右回りのマイルCSで4着、府中で行われる安田記念では惨敗しているあたり、マイルCSの方が結果が出せるはず。
懸念点は最内枠。コース替わり初週なので荒れているところを走らされるということはないが、他馬を気にするところがあるこの馬にとっては揉まれやすいこの枠はマイナスか。揉まれないためにもできるだけ前目でレースを運びたい。

1枠2番 ビーアストニッシド 評価:C

前走:カシオペアS9人気10着
かなり掛かってしまい、ハイペースを演出してしまった。休み明けの分もあったし、1400からの距離延長なのも影響したはず。ローテ的な問題だと思うので、そこまで気にしなくても良い。

安土城Sでは後のG1馬ママコチャの2着、マイラーズCでは勝ち馬シュネルマイスターの0.3秒差と、今回の人気ほど実力が無いわけではない。また、時計のかかる馬場の方が良いという面では、今回想定されている馬場状況は好材料だと感じる。
ただやはりこの馬の良さを引き出せるのは岩田康誠騎手だと思うし、実力的にはG1では通用しない。逃げたら一発あるかもしれないが、最近は折り合いを意識して前に馬を置く競馬をさせている状況下で、ここでいきなり逃げはしないだろう。

2枠3番 ダノンスコーピオン 評価:C

前走:中京記念4人気12着
スタートで不利を受けて後方からの競馬になり、直線でもルージュスティリアが躓いたのに驚いて外に寄ってしまうちぐはぐな競馬に。気性的にかなり繊細な部分が出てしまっていた。

前走は色々重なってちぐはぐな競馬になってしまったが、そもそも近走はずっとまともな競馬が出来ていないところが見受けられる。ここでいきなり激走するというのは正直考えられるないので、今回も見送る方が良さそう。

2枠4番 エエヤン 評価:C

前走:毎日王冠6人気8着
単純に高速府中は合わなかっただけのこと。狙うべきは小回りで時計がかかるタフな条件。

成績を見ると、右回りは3戦3勝と実は右回りでめっぽう強い可能性は否定できない。また、今回ある程度時計のかかる馬場になるはずで、そうなるとこの馬にはかなりの好材料。持っているスピード能力で言えば今回のメンバー内では圧倒的に不足しているので、馬場でカバーできるのは良い。
ただやはりあまりにも能力が足りていないというのは看過できない。確かに馬場が荒れているのは好材料だが、とはいえ良馬場であればまだスピード不足がカバーしきれない。ここでいきなり馬券はかなり厳しいと思う。

3枠5番 ジャスティンカフェ 評価:C

前走:毎日王冠3人気7着
典さんらしい後方ポツンの競馬を選択し、上りの脚は良いものを使えていたが、届かずの凡走。シュネルマイスター、ソングラインよりも後ろで競馬をしたらそらそうなるわという内容。一か八かの八が出ただけ。ただ、普段のこの馬ならもう少し上の着順まで突っ込んできていたと思う。使える脚が少し短くなっているのかもしれない。

毎回上り3位以内の脚を使ってくる上り特化タイプの馬であり、展開さえ向けばどんな舞台であれ爆走してくる可能性を秘めている馬ではある。先行競馬が得意な坂井騎手ではあるが、着狙いではなくいつも通り後方待機からの追込みをしてほしいところ。
ただ、最近の使える脚の短さを考えると、去年好走したマイルCSの時の実力よりかは落ちている印象。また、鞍上の坂井騎手はこのタイプの馬とはあまり合わない印象。やはり先行馬でこその騎手というイメージ。メンバー構成的にもそこまで前が速くなるようなメンバーではないので、後方からの馬に向くような展開にはならないと感じる。そういったことを考えると買いづらい。

3枠6番 ダノンザキッド 評価:B

前走:宝塚記念8人気13着
かなり傷んでいた内側をずっと通らされた挙句、直線もかなり進路が狭くなってしまったことで走る気が無くなってしまった。かなり不利な条件下での競馬となっただけなので、度外視で問題ない。

今回のように時計のかかる良馬場はこの馬向きではある。2年連続マイルCSを好走してきており、コースが違うとはいえマイルG1でも右回りで尚且つ気分を損ねずに走ることさえできれば馬券に入る実力はあることを証明できている。あまりにも人気が無いようであれば狙う価値あり。
ただ、この後香港に行くこと、宝塚から直行できたことを考えると、ここは香港への叩きではないかと思ってしまう部分はある。状態はそこまで仕上げきってはいないと思う。また、もう少し外の枠の方が揉まれずに気分よく走ることが出来るので、この枠はあまりプラスには働かないかもしれない。人気が無いなら紐まで。

4枠7番 エルトンバローズ 評価:B

前走:毎日王冠4人気1着
いつも通りスタートの良さを生かしてスムーズに前目の位置を取ることが出来た。有力所が後ろからの競馬となったことによってこの馬にかなり向いたというのは否めない。ただ、直線では隙間を伸びてくる素晴らしい走りが出来ており、能力の高さ、そして安定感を感じた。ただ、G1で勝つにはもう少しキレが欲しいところ。

安定して先行出来る点が非常に魅力的な馬で、軸にはしやすいタイプだと感じている。また、そこまでスピードがあるタイプの馬でもないので、時計のかかる状況でやれそうな今回はいきなり通用してもおかしくない。馬券には入れておきたい。
たださすがに勝ち切れるほどの脚力はまだ持っていないと感じる。また、斤量も古馬と1キロ差程度のことを考えると少し見劣る印象。買えても紐まで。

4枠8番 ソーヴァリアント 評価:C

前走:富士S6人気3着
マイルの流れについていけず中団後方からの競馬になったが、前崩れの展開になったことで逆に好走出来た。実力あっての好走ではあるが、さすがにマイルではスピード不足。

マイルG2で流れについていけなかったのに、マイルG1でいきなり馬券になるというのはさすがに考えにくい。よほどスタミナが求められる展開になればこの馬の中距離適性が活きるかもしれないが、メンバー構成的にもやはりスピードが求められそうな感じ。前走はかなり展開に恵まれたことを考えると、ここでは買えない。

5枠9番 シュネルマイスター 評価:A

前走:毎日王冠2人気3着
1枠からの競馬だったことで、直線で進路を失いつつの競馬だったが、それでも最後には猛然と突っ込んできての3着。外枠からスムーズに競馬ができていればと思ってしまう内容。

前走緩めで出走してきたことを考えると、間違いなくここはメイチ。阪神よりもコース的に広い京都はまだマシな印象で、いつも通り後方から猛然と突っ込んで来る絵が浮かぶ。枠も包まれにくい良い枠を引けたし、好走確率は非常に高いか。そもそも今のルメール騎手を馬券から外すというのはちょっと考えられない。
懸念点はやはり東京の方が合いそうな点。どう考えても安田記念の方が向いている。また、時計のかかる馬場というのもこの馬には向いていない。脚を削がれる状況下でどこまでやれるか。

5枠10番 マテンロウオリオン 評価:B

前走:富士S9人気5着
思ったよりも直線で伸びずに凡走。さすがにこの馬にとっては時計が速すぎた印象。時計のかかる右回りの方が向いている。

今回の時計のかかる馬場の京都というのはかなり向いているのではないかと感じている。最近は思うように結果を出せてはいないが、今年は比較的安定して走れており、マイラーズC以降に関しては時計が速すぎて対応できなかっただけなので、今回32秒台後半、欲を言えば33秒台の決着になれば、この馬でも馬券内に来れる可能性はあると感じている。
懸念点はやはり典さん。どういう競馬をしてくるかがまったく読めないので、一か八か。今回かなり人気薄だと思うので、紐として入れても良さそう。

6枠11番 セリフォス 評価:S

前走:安田記念3人気2着
差す競馬で結果を残してきたこの馬を、レーン騎手は内枠を引いたことを鑑みて前に行くことを選択。先行馬にとってかなり厳しい展開になっただけに、粘り通しての2着はさすがの走りと言って良い。元々は先行脚質なだけに、前に壁を作ることが出来る枠なら折り合いつつ先行できることが分かった。

先行競馬もできるし差し競馬もできる万能タイプであり、尚且つどちらの競馬でも一流の競馬が出来るので、気性の割には安定感がかなりあるタイプ。軸としてかなり向いている馬。今年の安田記念の走りを見た感じ、去年よりもさらに実力を上げてきており、今年も高確率で馬券内になると感じる。去年と舞台が違うとはいえ連覇の可能性も十分に秘めている。
懸念点は安田記念からの直行ローテ。夏に調整がうまくいかなかったりと万全の流れでここに出てきているわけではない。

6枠12番 レッドモンレーヴ 評価:C

前走:富士S4人気2着
前が崩れる展開になったことで、後方待機策を取ったこの馬に向いた流れとなった。ただ、ゆったりとした流れの方が向いている馬ではあるので、展開が向いたとはいえこの馬の好きなレースの流れではなかったか。

毎回かなり切れる脚を使ってくれており、切れ味勝負になればこのメンバーでもやれる可能性はある。ただ、ベストはやはり1400mでスローからの末脚勝負。右回りのマイルG1はあまり向かないはず。人気ほど買いたいとは思えない。

7枠13番 セルバーグ 評価:C

前走:関谷記念7人気8着
ペース的には良い感じに周って来れたと思うが、早々にディヴィーナなどにつかまってしまいそのまま見せ場なく沈んでしまった。今回のように早々に捕まえられてしまうときつい。

今回の逃げ候補の1頭。コーナーまでにかなり距離がある今回の舞台であれば、外枠からでもハナを取ることはそこまで難しくはないと思う。ただ、さすがに能力的にはうまく逃げることが出来たとしても難しい一頭ではある。完璧に競馬が出来てG3で勝てるレベルの馬なので、買う気は起きない。

7枠14番 バスラットレオン 評価:C

前走:JBCスプリント4人気7着
柔らかい新しい砂に脚を取られていた印象。前につけることもできず中団からの競馬になってしまった。この馬向きの馬場ではなかったので度外視で問題ない。

古馬になってからはダートで結果を残してきている馬なので、今になって芝のマイルG1で通用するとは思えない。スピード力的にも逃げるのは難しいかもしれない。

8枠15番 イルーシヴパンサー 評価:B

前走:富士S3人気4着
流れが遅くなると読んでか、位置を取る競馬を選択したが、ダノンタッチダウンによってまさかの前傾ラップになってしまい、最後は終いが浅くなってしまった。ただ、あの流れを先行して4着はかなり頑張った方だと思う。

今回は前走先行する競馬を試したことがプラスに働くと見ている。今まで通り後方一辺倒の競馬だと、ジャスティンカフェやシュネルマイスターのような馬に切れ味で負けてしまうところがあったが、前に行ければチャンスはおのずと生まれやすく、また周りの展開にも左右されにくくなる。持っている脚的にはここでも頑張れるものを持っていると思うので、うまくいけば3着くらいならやれるかもしれない。
ただ、この枠だと前走のように掛かってしまう可能性がある。前に馬が置けないと少し心配。また、左回りの高速馬場の方が向くタイプではあるので、京都で尚且つ時計のかかる馬場は微妙なところ。

前走:富士S1人気1着
前が崩れる展開になったことで、後ろで脚を溜めていたこの馬にかなり向いたと思う。とはいえ、追い出してからの加速力は申し分なく、最後まで気を抜くことなく走れていたのは好材料。牡馬相手でも通用するところを証明できたと思う。

唯一の牝馬なので揉まれたときが心配だったが、大外に入ったことでその心配はなくなったかなと思う。持っている時計的にはこのメンバー的にも決して負けていないし、世界のムーア騎手を背にうまくやれば馬券内に来れる可能性はある。
ただ気になるのはレース間隔。休み明けの方が明らかに良いタイプなので、富士Sを使ったことがどう影響するか。また、この馬は牝馬限定の方が間違いなく良い馬であり、ゴリゴリの牡馬マイラーがいる状態だと少し見劣る印象。鞍上と前走の衝撃でかなり人気が出ると思うが、妙味的にはあまり魅力的ではない。

終わりに

以上、マイルCSの全頭診断でした。是非予想の参考にしてください!

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