想定とは違い、先行勢にはかなり厳しい展開になってしまった。中団から後ろに位置を取っていた馬で上位独占という結果で、かなり極端な展開となっている。ただ、その中でも最後方から鬼脚を使ったナミュールの強さが光ったレースとなった。
1着ナミュール
当日にムーア騎手から藤岡康太騎手への乗り替わり。元々小柄な牝馬にはこのメンバー相手には厳しいと感じていたし、大外なのもマイナスに働くと思っていたが、さらに乗り替わりとあってはこれは無理だろうと感じていた。ただ、結果は藤岡騎手の好騎乗により、展開を活かしたのはもちろん、想像よりも何倍も上を行く鬼脚を披露しての快勝。たしかに後ろからの馬に有利なレースではあったが、最後方はさすがに後ろ過ぎる状況であっただけに、あそこから並みいる牡馬を一気に差し切ったのは素晴らしいの一言。完全に今年の春までのこの馬とは別の馬になっている。年齢を重ねて体が強くなってきており、これからはかなり崩れにくい一頭になる。
2着ソウルラッシュ
内を周ってきた馬にかなり有利な状況になり、また結果的にはスタートから進んでいかなかったことが今回のレース展開的にはまった。あの競馬が出来て負けてしまったのは、もう相手が悪かったとしか言いようがない。次走が香港であれば、今回かなり仕上げていたこともあって状態が落ちて来ないかかなり不安ではある。洋芝の香港競馬場はかなり向くだけに、状態を維持していれば勝ちも有り得る。
3着ジャスティンカフェ
この馬もソウルラッシュ同様、インを走って中団から差すという今回の展開にかなりマッチした競馬が出来た。ただ、この馬にしてはやはり最後甘くなったなという印象。やはり今回のシュネルマイスターのような位置でない後あの爆発力は生み出せないのだろう。G1で勝つには最後方の馬にものすごく展開になるほかないが、そんなことはほとんど起きないため、さらなるレベルアップが必要。
4着エルトンバローズ
今回は先行せず中団で進めたのが好走要因。ただ、3着以内馬と違いこの馬はずっと外を周ってきており、かなり強い競馬をしていたと思う。3歳でこれだけの力があれば古馬になってからもかなり期待できる一頭だと感じる。ディープブリランテ産駒の最高傑作の可能性がある一頭。来年もある程度時計のかかる馬場であればG1でも買いたい一頭。
5着ダノンザキッド
この馬も位置取りがかなり向いた印象。敗因は京都があまり向いていなかったことだろう。急坂があるようなコース(中山以外)にかなり適性のあるタイプなので、下りながら直線に入る京都競馬場はあまり向かなかった。次走は香港に行くと思うので、そこでは確実に買うべき一頭。
7着シュネルマイスター
スタートの駐立が悪く、さらにスタートしてすぐにソーヴァリアントと交錯してしまい位置取りが悪くなってしまった。最後も伸びてきていたが、脚を余してのゴールとなった。スタートの悪さが目に余るようになってきており、安定感が無くなってきているのが今後も懸念点になってくる。
8着セリフォス
前に付けて尚且つ外々を周る競馬、さらにレース中かなり力んでいたことが敗因。なぜNHKマイルを休み明けで臨んだ時にかなり力んでいたことを思い出せなかったのか、自分が悔しい。今回は展開も状態も向かなかっただけであり、巻き返しに期待したい。