まずはレースの振り返りを。
展開としてはヴィントシュティレがショウナンマヌエラに競りかけたことでこの2頭が抜けて前を走っていましたが、全体としてはそこまで速い流れではなく、直線の切れ味が抜けた馬が抜けていた馬が順当に来たという展開となりました。結果的に上り1位の2頭が1,2着で、上り2位のライトバックが3着ですからね。例年通り末脚が使える馬が来るオークスだったと思います。
本命のクイーンズウォークはやはり状態が万全ではなかったことが敗因だと思います。右前肢の懸念、そして最終を軽く済ませたことによる馬体重+8キロ。これらの懸念点が最後ライトバックに差された要因でしょう。いやぁ、まじで惜しかった、、、。今後は脚が万全になってくればどこかでG1を取れる素質があると思っています。秋華賞も脚が治っていて尚且つしっかりと調教を詰めているなら引き続き侮れません。ただ、適性は間違いなく左回りの2000m~2400mなので、京都内回りコースはどうなのかなと思います。
勝ったチェルヴィニアですが、ステレンボッシュを封じ込めつつこの馬のリズムを重視してじっくりと外をまわしてきたルメール騎手の好騎乗がありましたね。ただ、邪魔されることなく末脚を発揮できれば間違いなく勝てるという自信があったからこその位置取りでもあります。強かった時のチェルヴィニアが帰ってきたという感じでしょうか。また、得意の左回りで尚且つ恐らく適性があるであろう2000m以上のレースというのも良かったですね。3番手にはしたもののなぜこの馬を本命に出来なかったのか、そこは反省点です。
ステレンボッシュですが、チェルヴィニアとの力差で負けたわけではなく枠順と鞍上の差で負けたという感じですね。チェルヴィニアに封じ込まれた影響で直線で進路を探す羽目になったのが痛かったです。また、落鉄していたということもある中でしっかりと2着に来ている実力は評価できますね。とても賢い子です。秋華賞に関してはチェルヴィニアよりもこちらの方が狙えると思います。チェルヴェニアは左回りで実力を発揮するタイプだと思うので。
ライトバックは後方で脚を溜める競馬が出来れば折り合えるタイプっぽいですね。ホーエリートが捲っていったときに若干危うさが垣間見えましたが、坂井騎手がうまく抑えていました。最後は詰まる場面がありながらも上り2位の末脚で3着。本命のクイーンズウォークを抜き去りました。今後ですが、後方からの競馬になってしまう以上よほど展開が向かないとG1では勝てないでしょう。秋華賞が行われる京都内回りは特に向かないと思います。
今回は現地で見ていたのですが、最後の最後までドキドキした素晴らしいレースでした。そして何よりも、伝説の新馬戦と言われたボンドガール組がここから躍進していくトリガーをチェルヴェニアが引いたのではないかなと思います。今後ボンドガール、コラソンビートには要注目です。
来週の日本ダービーは戸崎騎手が今日の負けを帳消しにするような競馬が出来るのかどうか、ルメール騎手が牝馬でダービーを勝ってしまうのか、はたまた並みいる素質馬たちが勝ち切るのか、現時点で思っていることはジャスティンミラノは連を外さないということと、アーバンシックはまだ幼くて買いたくないということだけです。